北海道長沼町のワイン| マオイワイナリー公式サイト

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菜根荘フォーラム

マオイワイナリーのワイン


1.菜根荘でのブドウの栽培

平成元(1982)年馬追丘陵に土地を入手した。穏やかで景観が良く知人の案内で来て見ると大変気に入り購入した。
大根、人参、ジャガ芋、豆、菜っ葉などを食し、自給自足を目指す生活にあこがれ『菜根荘』と名付けた。
早速開墾を始めたが大小の石が無数に出てきてとても人力で石を取り除く事は不可能と思われた。それで菜根を植える部分には客土して菜園としたが、とても全部に客土は出来ず樹を植えることとした。花も実をある果樹は理想。老後も多くの人が集い楽しく懇談出来るのは先ず飲み物。特にアルコールは人生を豊かにする。勿論日本酒は特段に美味。しかし菜根荘では残念ながら水田が出来ない。果樹での飲み物はやはりブドウが代表的。ワイン用の葡萄の苗木(カベルネソービニオン、メルローなど)購入して色々植えてみたが失敗の連続。
当初は栽培技術が未熟だったのも大きい要因と思われるが気象条件や土地の条件にもよるものと思われた。
北海道の農家で生食用として栽培されているキャンベルやナイヤガラの品種を植えてみると、菜根荘でも何とか育つことが分かり数年間育ててみた。しかし、残念ながらワインに適す品種ではなかった。

2.ワインに適したブドウ

ブドウ果実は果肉と皮と種の3要素から出来ており生食用は果肉が多いと食べやすく美味しい。従って大粒のブドウが好まれる。
ワインの味の大切な成分は、主として果皮に含まれる色素、ポリフェノール、そして種々のタンニンが主要な成分であり果肉はジュースとして糖分は必要であっても品質を決める味覚の主要成分ではない。
ジュース全体に占める皮や種の成分が比較的大きいのは粒が小さいブドウである。事実、ワイン用のブドウは生食用のブドウよりずっと小粒である。只、小粒であると果汁が少ないので手間の割には生産性が悪く産業としては魅力が乏しくなる。従ってワイン生産用ブドウは生食用より小粒ながら一房に沢山の粒が付く品種が多い。

3.北海道の山ブドウ

暑い地域ではリンゴが育たないと同じで、ブドウも寒帯では育たない。しかし、幸いにして北海道では山ブドウが自生している。只、山ブドウは粒が極端に小さく、その上一房に付く実の数も少ない。それで、山ブドウを収穫して搾ってもいかほども果汁が採取出来ない。
この北海道の山ブドウは前述の理由からも分かるとおり、搾汁して醗酵させると素晴らしいワインが出来る。
北海道の先輩ワイン醸造所が山ブドウを利用して評判を得ていることが知られているのは周知。
しかし、山ブドウは果実が少ないのと搾汁効率が悪く、高価になることから醸造所発足当初の零細小規模なうちは手間賃のコストを省略でき美味な山ブドウワインが出来る。

4.菜根荘のブドウ

菜根荘では試行を繰り返し、今日までに20種を超す種類のブドウを栽培した。結果として、春の寒く乾燥した風(” 昔は馬糞風”と言はれた)にも強く、そして美味なワインの条件として、欧州のワインの主流カベルネソービニオンと山ブドウの耐寒性を交配して両方の特徴を併せ持った山ソービニオンを主体として醸造し、その他に少量ずつであるが山ブドウの交配種や改良種など10種類を醸造している。
今は故人となられたブドウ研究家で有名な岩松清四郎氏が開発して命名した“岩松”種は世界にも自慢できる程の高品質であるが極微量しか収穫できず貴重品である。

5.ワイン

①ワインの保存について
食品は総じて時間と共に、不味くなるものと熟れて美味になるものがある。
不味くなる原因は悪い微生物が増殖して“腐る”ことであり、もう一方では酸化が問題となる。この対策として殺菌が行われ、薬品などの添加や加熱殺菌が行われている。
日本酒を例にすると60℃の低温殺菌で常温流通されているのと、無加熱で生酒として冷蔵流通している二種類が一般的である。
薬剤(ピロ亜硫酸カリウム 化学式=K2O5S2)を添加して酸化を防止するのが一般的であったが、近年日本国内では添加物が好まれないため“無添加”を売り物にしている品が多くなってきた。しかし、無添加物であっても加熱処理して無添加と言って流通している物もあると聞きます。嘘ではないとしても、本当でもないように思います。
本来ワインはブドウ果実の酒であり、生のジュースが醗酵して出来たものであり加熱することは、生の野菜や果実を煮ることに近く、生ものの風味や香りなどの良さが失われるので、生のワイン、生きものとして美味しく味わいたいものであります。

②保存方法と澱について
ワインはブドウに含まれている糖分を微生物によって分解してアルコールにするので醗酵過程では微生物が活発に反応して丁度ドブロクが醗酵しているのと同様に泡立ちます。時間の経過と共に糖分も減り泡が落ち着いてきます。温度条件にもよりますがこの醗酵は年を越え半年以上も続くことがあります。この醗酵を停止する方法として一つは加熱すること、他の方法として薬品(メタカリ)の添加があります。
菜根荘・マオイワインは必要最小限の添加物K2O5S2を入れていますが、微生物は生きておりいくら濾過してビン詰めしても時間の経過と共に微生物の寿命の経過で沈殿物が生じます。そのため昔からワインのビン底の形状は他のビンと異なり凸状になっており、ここに澱を円板状に沈殿固着させて、上澄みの部分を飲むようになっています。
温度が低く、その変化が少ない地下室や冷蔵庫なら、立てて保存したらよいのはビンの形状の由来からも分かります。10℃程度の冷暗所で保存が可能であれば、マオイワインは10年間は立てたままで美味に保存できます。勿論、山ブドウ種のような濃厚ボディのワインは20年以上保存できると信じますが未経験です。
一般にワインの保存はコルクが乾燥しないように横に寝かせる方法が良いと書かれています。これも利点があります。 一般的に気体の分子は液体の分子より小さいのでコルクに接する部分は分子の大きい液体で接していた方が酸化しにくい事によるもので理に適っています。
只、この場合澱はビンの壁に付着するので長期保存の場合見栄えは良くありません。ワインを運搬すると振動するので底に沈殿静止していた澱が舞い上がり濁るので振動を与えた後は澱が沈み、ワインが澄むまで静置してから飲むのが良いでしょう。澱とは別に良好なワインには果実に元々含まれていた酒石酸が見られるワインは良いワインと思いましょう。

③ワインの味
ワインの味については甘い、辛いの他、表現が難しい程たくさんの言葉で評価されますが私の乏しい表現力では難しく説明するのは失格です。しかし、日本酒に比べてその老化(熟成)の度合いは大きく、バラエティに富んでいます。色々の種類のワインを飲み比べている内に講釈は別として味は自然に覚えていきます。自分に合った美味なワインを楽しんで下さい。一般的に初めは甘い、軽いワインが好まれ飲んでいるうちにだんだん重く、辛く、深みのあるものに魅力を感じる様になると言われています。

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